人は相対的に価値を判断する-予想どおりに不合理読書感想-

人は相対的に価値を判断する-予想どおりに不合理読書感想-

予想どおりに不合理は行動経済学を元に人の不合理な意思決定を解明していく本。マーケティングをする上でよく会議では合理的に話をされるがこの本で人が必ずしもそういう判断をするわけではないと知っておくことは重要。

人は価値を絶対的にはわからない?

よくよく考えてみると物の値段の根拠ってわからない物で例えば飲み会1回3000円って別に高いと思わないですが3000円食べ物だけだったらまあまあいいもの食べれませんか?なんで飲み会に行ってお酒を何杯か飲む体験に原価数倍払うのかって説明できないなと。それと同じように物の値段って説明できるようでできない。

人は絶対的に物の価値をみることがなかなかできない。相対的にこれよりも高いなとか低いなとかで価格を判断しています。

有名な実験-web版の囮が売上をあげる-

それがよくわかる有名な実験にエコノミストのweb版の実験がある。下記の実験を行った結果、人は相対的に価値を見ていることがわかる

  • エコノミストの紙版とweb版を下記のプランで販売した際に右の数字の分売れた
    • web版 59$ 16人
    • 印刷版 125$ 0人
    • web版、印刷版両方 125$ 84人
  • 次に印刷版をなしで売ってみた
    • web版 59$ 68人
    • web版、印刷版両方 125$ 32人

普通に考えると本来web版で十分と考えていた層は16人しかいなかったのに68人になっている。つまり印刷版の選択肢があるせいで必要ないのに両方のセットを買ってしまっていた人が相当数いたことになる。

相対的に判断するから比較対象を操ることで人の価値観は操れる

このように人は相対的に判断するのでその比較対象を操作することで意思決定を操作できる。上記の例では本来別に必要でないのに印刷版と同じ値段でセットを買える、つまりwebをただで買えるというのが消費者にとってお得に見えた。

人は自分に必要かだけでなくそれが払う価値より一般的にお得だと買ってしまう

本来合理的なら自分に必要なもののみお金を払う。web版しか使わないならその分だけ払うのが合理的。しかし、人は交換としてお得だと無駄でも買ってしまう。

もともと無料なものはどうすればいいのか?

これwebサービスなどもともと無料なものに関してはどうすればいいんだろうと考えた時に本来お金のかかるものを無料で提供しますがいいのかなと思った。つまり本来プロの相談は有料だけど今は無料で受けれます!など。